2004-05-12 第159回国会 衆議院 武力攻撃事態等への対処に関する特別委員会 第14号
政府は、やむなく緊急勅令で日銀に非常貸し出しを行わせ、これによる損失は二億円を限度として政府が保証する緊急勅令案というものを枢密院に提出をしたということであります。ところが、枢密院では、この緊急勅令案というものが認められなかった。その後、大変なことになるわけですね。高橋是清さんが大蔵大臣になって、この勅令というものが改めて認められて、特別融資を行うということになります。
政府は、やむなく緊急勅令で日銀に非常貸し出しを行わせ、これによる損失は二億円を限度として政府が保証する緊急勅令案というものを枢密院に提出をしたということであります。ところが、枢密院では、この緊急勅令案というものが認められなかった。その後、大変なことになるわけですね。高橋是清さんが大蔵大臣になって、この勅令というものが改めて認められて、特別融資を行うということになります。
東大名誉教授の中村隆英氏は、その著書「昭和史」の中で、当時、野党政友会と結託した枢密院が、いわゆる台湾銀行救済緊急勅令案を否決したことが各銀行の取りつけ騒ぎにつながり、さらに、その後、政友会内閣になったものの、当初は否定していたものと内容は軌を同じくしている台湾銀行救済法案等を、同じ政友会が今度は与党として決定していく政争の政治のプロセスを、ひ弱なデモクラシーと表現しています。
この台湾銀行の破綻による影響は広範かつ深刻であることから、政府は、日銀から台湾銀行に特別融資を行わせまして、これにより生じた損失を政府が二億円を限度として補償するということを内容とする台湾銀行救済勅令案を枢密院に諮ったわけでございますが、枢密院はこの勅令案を否決いたしまして、このため若槻内閣は総辞職に追い込まれたということでございます。
そして、その原因をつくったのは一九二三年、当時の帝国議会ですら否定した治安維持令というものを勅令で出し、昭和三年には議会は通らなかったのに治安維持法の一部改正の勅令案で死刑に変更した。これは天皇の権限によって行ったものじゃないですか。そういうことをやった人が、敗戦の原因として我が国人が余りに皇国を信じ過ぎたなどと言うことは、自分の責任を全く顧みないものにほかなりません。
そして勅令案の段階で、この審議会にかけることにした。そしてこの審議会は当時の貴族院、衆議院の議員の過半数をもって構成をするというところまで、これはいっておるわけであります。今度のこれは、白紙委任はください、あとは何もない。チェックするものは何もないじゃないですか。こんなものを許したならば、私はまさにこれは議会制の崩壊だと思うのであります。
それには、先ほど申しましたが、年金を廃止するという政府の勅令案に対しまして、これを審査せられた顧問官の方々の委員会の意見を委員長が取りまとめて、そうして枢密院議長に報告せられたものであります。
これは議院運營委員會で起草方を勸告されてやつておつたのでありますが、たまたま運營委員會で考えておりました勅令を政令に置きかえるという部分だけでなく、ポツダム宣言に基く勅令案も含むということで、内閣から出してもらうことに話をして、内閣からあらためて出てきた法案であります。これをどの委員會に付託すべきかということを諮問されておりますが、どこにいたしましようか。